乳管内乳頭腫(にゅうかんないにゅうとうしゅ)


乳管内乳頭腫は、乳管内の上皮から発生する良性腫瘍です。乳頭近傍の比較的太い乳管に孤立性に発生する中枢性乳頭腫と、乳腺末梢の細い乳管に多発する傾向のある末梢性乳頭腫に分類されます。中枢性は60~70歳代に多く、末梢性が30~50歳代に多い傾向があります。

乳頭に近い部分(中枢性)に発生することが多く、その場合、乳頭からの血性の分泌の原因となることがあります。自覚症状として、血性(ときには透明~黄色)の分泌、しこりなどがありますが、自覚症状がなく検診で偶然発見されることもよくあります。

基本的には経過観察で問題ありませんが、増大または形状変化がある場合では、組織診(生検)を行います。ときに、早期乳がんと類似した画像所見・組織像を呈することがあるので、切開生検(外科的切除)を行い、確定診断を行うケースもあります。

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